『茉莉花官吏伝』|茉莉花が難題を解いていくのが気持ちいい
茉莉花は、後宮で働く女官。
本人は自分のことを「ちょっと物覚えがいい」くらいに思っている。
そんな茉莉花が、お見合いの練習相手を引き受けたことで皇帝・珀陽と出会う。
そこで珀陽が、茉莉花の能力に気づく。
この出会いから、茉莉花の世界が一気に広がっていきます。
自分では普通だと思っていた能力
茉莉花は記憶力がいい。
一度見聞きしたことをよく覚えている。
でも本人にとっては昔からできていたことなので、そこまで特別視していない。
珀陽は、その力を早い段階で見つける。
そして、もっと使えると背中を押す。
ここからが楽しい。
もともと持っていた力を、茉莉花自身が少しずつ使いこなしていく。
覚えた情報が、問題を解く材料になっていく
官吏になってからの茉莉花には、いろいろな課題が来る。
試験。政治。交渉。地方の問題。人間関係。
そのたびに情報を集め、覚え、整理して、自分で答えを出していく。
知っていること同士がつながって、「じゃあ今回はこう考えればいい」となる。
この流れが気持ちいいんですよね。
新しい難題が来るたびに、今回は茉莉花がどう解くんだろう、と楽しみになる。
珀陽は、茉莉花本人より先に可能性を見ている
珀陽は、茉莉花本人より先に茉莉花の力を評価する。
そして、経験を積ませる。
茉莉花も、その期待に応えるように成長していく。
最初に才能を見つけた人と、その期待をどんどん超えていく人。
この関係も好きです。
茉莉花は経験するほどおもしろくなる。
知らない場所へ行く。
人に会う。
失敗もする。
その経験が増えるほど、記憶力の使い方も増えていく。
覚えるのが得意な女官から、覚えたものを使って考える官吏へ変わっていく。
そこを追うのが楽しいです。
高瀬わか先生の絵で、考えている顔まで見られる
コミカライズの作画も好きです。
茉莉花はかわいいし、男女ともにキャラクターが華やか。中華風の衣装ともよく合っている。
茉莉花は考えている場面が多いので、表情が漫画で見えるのもうれしい。
困った顔。
考え込む顔。
何かに気づいた顔。
答えがつながった瞬間の顔。
頭を使う主人公と、高瀬わか先生の作画の相性がいいと思います。
珀陽との関係ももちろん気になる。
でも次の巻を開きたくなる一番の理由は、茉莉花に次は何が来るのか。
どこへ行くのか。
何を任されるのか。
誰と会うのか。
そして、どう考えるのか。
次の難題が来ると、よし、今回はどうする茉莉花、となる。
この成長を追うのが楽しいです。