『北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし』|雪国の二人暮らしをずっと眺めていたい
主人公のリツハルドは、極寒の土地を治める貴族。
ジークリンデ、通称ジークは元軍人の女性です。
リツハルドがジークに一目惚れして求婚し、まずは一年間一緒に暮らしてみることになる。
そこから始まる雪国での二人暮らし。
狩りをする。料理をする。冬に備える。家族と会う。
私は、この毎日の積み重ねを見るのが好きです。
ジークが格好いい
ジークは元軍人。
強いし、狩りもできる。凛としていて、雪国の生活でも頼もしさがある。
「猛禽妻」という言葉がよく似合う。
そのジークがリツハルドとの暮らしに慣れ、村の人たちと関わり、家族とも交流していく。
強さはそのままに、生活の中で見せる表情が増えていく。
そこがいいんですよね。
二人の関係を動かすのは、毎日の暮らし
この作品で印象に残るのは、大きな恋愛イベントより日常です。
今日は狩り。
今日は料理。
今日は冬支度。
その一つ一つを二人でやっている。
一緒に仕事をする。
ご飯を食べる。
体調を気遣う。
離れていれば手紙を書く。
そういう時間が積み上がって、気づけば「来年も一緒にいたい」が自然になっている。
これ、もう夫婦じゃん、と思う。
狩りも料理も、二人で暮らしている実感になる
リツハルドが雪国でどう暮らしているのか。
ジークがその生活をどう受け入れていくのか。
何を食べて、何を作って、どう冬を越えるのか。
そこまで描くから、「この二人、本当に一緒に暮らしているんだな」と感じる。
共同生活そのものが物語になっているんですよね。
リツハルドは最初からジークが好きです。
でも、ジークが同じ速度で気持ちを返すとは限らない。
そこで一年という時間を一緒に過ごす。
この土地を知ってもらう。
自分のことも知ってもらう。
ジークが自分でこの暮らしを好きになっていく時間がある。
だから関係が進むたびに、「ここまで一緒に暮らしてきたからだな」と思える。
最初は一年限定だった二人暮らし。
狩りをして、ご飯を食べて、冬を越して、家族とも会う。
そうして過ごした日々の方が、二人を夫婦にしていく。
私はたぶん、この暮らしをずっと眺めていたいんだと思います。